AIインフラストラクチャ
Mirendil、自己改善型AI研究へ1億ドル超のGoogle Cloud契約を締結
Mirendilは自己改善型AI研究向けの複合コンピューティングを確保するため、1億ドルを超える複数年のGoogle Cloud提携を締結した。
AI研究企業のMirendilは、自己改善型AIシステムの研究に必要な計算能力を確保するため、Google Cloudと複数年の提携を結んだ。最高経営責任者兼共同創業者のBehnam Neyshabur氏はTechCrunchに対し、契約額は1億ドルを超えると述べた。この契約によりMirendilは、Googleのテンソル処理ユニット、Nvidiaのグラフィックスプロセッサ、マネージドトレーニングクラスターを利用できる。これは公開モデルのリリースではなく、研究向けの基盤に関する約束であり、その区別は重要だ。発表によって大規模な計算資源の関係は確立されたが、Mirendilが最終的に構築を目指すシステムはまだ開発中だ。
複数種類のハードウェアが提携の中心となる。AIワークロードは段階や種類によって適したアクセラレーターが異なる場合があるため、TPUとNvidia GPUの両方を使えることで、研究所はトレーニングや研究タスクの割り当てで選択肢を得られる。Mirendilの共同創業者Harsh Mehta氏は、ワークロードを適切なチップに対応させることがますます課題になっていると述べた。マネージドトレーニングクラスターは、アクセラレーターの周囲にシステム層を加え、単にチップを使えるだけでなく、大規模ジョブの調整にも注力できるようにする。Mirendilは、この柔軟性によって自社の作業コストが下がり、最終的には同社のシステムを使う顧客のコストも抑えられると主張している。
Mirendilは研究目標を、知識と性能を反復的に改善できるAIと説明する。Neyshabur氏は、この考えを、科学者が新しい領域を学び、専門知識を蓄え、時間とともに効果を高めていく方法になぞらえた。同社は、そのようなシステムが科学研究やAI研究の一部を自動化し、医学、生物学、材料科学の取り組みに貢献できると考えている。これらはクラウド契約によって実証された成果ではなく、目標だ。この契約は追求のための資源を供給するが、Mirendilがすでにそれらの分野で独自に発見できるシステムを構築したことを示すものではない。
契約規模は、若いAI研究所にとって計算資源へのアクセスが戦略的な投入要素になっていることを示す。Mirendilは短期的な空き資源だけに頼らず、複数年の関係を通じて処理能力を確保する。Google Cloudにとっては、最先端研究を追求する企業を自社基盤の上に置き、Googleのハードウェア上にソフトウェアとシステムの層を開発するパートナーを得る契約となる。Googleのシニアバイスプレジデント兼AI・インフラストラクチャ担当チーフテクノロジストであるAmin Vahdat氏は、現在のAIの進歩について、個々のチップの改善だけでなくシステム全体のオーケストレーションの問題だと捉えた。
システムを重視する姿勢はMirendilの主張と一致する。Neyshabur氏によると、同社のソフトウェアは顧客がGoogleのハードウェアをより有効に利用するのに役立ち、研究が成熟すれば、Googleはいずれその成果となる技術を企業ユーザーに提供できるという。したがって両社の説明では、この関係は単純なハードウェア貸与以上のものだ。Googleは多様なアクセラレーターとマネージドクラスターを提供し、Mirendilはワークロードを割り当て、反復的なサイクルでシステムを改善する手法に取り組む。それでも将来の企業向け提供はいずれも構想段階であり、8月6日に両社がMirendilモデルの一般提供を発表したわけではない。
Mirendilによると、自己改善型AIのトレーニングには膨大な計算能力が必要だ。Mehta氏は、適切なワークロードを適切なハードウェアに対応させることがますます重要になっており、複数種類のチップを使えることが研究に価値をもたらすと述べた。Googleとの提携は、TPU、Nvidia GPU、マネージドトレーニングクラスターへのアクセスを提供することで、その要件に対応する。Mirendilは、この柔軟性によってワークロードに適したアクセラレーターを組み合わせ、自社と同社システムの顧客双方のコストを下げられると主張している。
現時点で具体的な進展は、提携が締結され、それによって資源が利用可能になったことだ。最高経営責任者が1億ドル超と評価する契約の下で、MirendilにはGoogle TPU、Nvidia GPU、マネージドトレーニングクラスターを複数年にわたり利用する道ができた。その後についてはまだ不明だ。研究所は反復的な改善をどう測るのか、システムはどの研究課題を扱えるのか、成果となる製品はいつ顧客に届くのか。今回の発表が重要なのは、十分な資金を持つ研究計画がそれらの問いを大規模に追求できるようにする一方、公開の自己改善型AIシステムがすでに登場したとは主張していないからだ。