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Sakana AI、企業のルールとエージェント業務をつなぐAquariumを発表

Sakana Aquariumは業務知識、権限、ワークフローをオントロジーで整理。導入相談とFDEによる共同開発・検証を通じて展開する。

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Sakana AI企業向けAIAIエージェントオントロジー開発プラットフォーム

Sakana AIは10月23日、組織固有の意思決定プロセスを基にエージェントを構築、実行、保守するプラットフォーム、Aquariumを発表した。分散した情報を共通の業務定義に整理してから、エージェントの行動につなげる仕組みだ。公開ページでは企業からの導入相談を受け付けており、一般提供の日程や料金は公表されていない。

土台となるオントロジーは、知識、ルール、データを意味や相互関係も含めて構造化したものだ。製品ページは、既存のデータを元の保存先に置いたまま、テーブルや文書を共通の定義で結ぶと説明する。接続と同期の方法は対象システムに合わせて設計する。接続先の情報が変わるとオントロジーにも反映され、エージェントは更新後の文脈を判断やシミュレーションに使う。

Aquariumの実行基盤は、その文脈をワークフローで利用する。業務を意思決定の段階に分けてYAMLで表現し、人による承認も組み込める。発表では、情報の取得、AIの判断、関数実行、承認を組み合わせてデプロイできるとしている。Managed Agentsがエージェントのライフサイクルを扱い、整備済みのデータ接続や定義は、別の業務用エージェントにも再利用できる。

ガバナンスはデータ、オントロジー、エージェントを一体で扱う。組織はアクセス権や実行前の承認を設定し、参照した情報、判断、行動の結果を記録から確認できる。Sakanaは実行速度、精度、モデルの利用状況を把握する機能も説明する。記録は運用手順の点検や、エージェントが特定の行動に至った経緯の理解に役立てる想定だ。

導入では、SakanaのForward Deployed Engineer(FDE)が顧客と共同で作業する。同社の職務説明は、既存システム、業務上の制約、データを理解したうえで解決策を設計することを重視する。エンジニアは試作品をつくり、分散情報を接続し、運用で生じる問題を分析する。案件ごとの要望や知見をプラットフォームチームに戻し、個別実装と共通製品の変更を結び付ける役割だ。

その背景には以前からの企業向け開発がある。Sakanaは2026年4月30日、SMBCグループと提案書生成アプリケーションを開発したと発表した。両社の提携は2025年5月に始まり、アプリケーションは三井住友銀行で実務適用を始める段階だった。異なる役割のエージェントが調査、分析、仮説構築、ストーリー作成、品質評価、事実確認を連携して行う。企業の財務・非財務情報を使って法人向け提案を支援する、Aquariumの発表で挙げられた先行開発の一つだ。

2026年3月19日のMUFG向け融資支援AIに関するインタビューは、別の実装過程を伝えている。実案件での検証へ進むなか、チームは初期分析、財務シミュレーション、稟議書の下書きまでを扱った。評価期間に1500件近いフィードバックを受けたと担当者は説明する。AIで課題を分類して改善テーマを抽出し、プロンプトやルールブックを修正するとともに、自動評価を行員の評価と照合したという。組織の判断をアプリケーションの業務手順に置き換える過程が記録されている。

Aquariumの計画は、こうした考え方を開発中のプラットフォーム機能に広げるものだ。Sakanaは、運用中の修正や判断を取り込み、組織の変化に合わせてオントロジーとエージェントを更新する仕組みを開発している。エージェント自体の構築をAIが支援する機能も開発中だ。顧客との共同構築・検証を続け、個々の業務から活用を広げる計画で、Aquariumの利用事例も順次紹介するとしている。